好きになっちゃダメなのに。
「よかった……」
せめて速水くんの足を引っ張るようなことだけはしたくない、と思っていたけど。
なんだか、最低限のその目標は達成できたような気がして嬉しい。
「……はっ、そうだ。早くいかなきゃ!」
時計を見ると、昼休みが始まってから15分が経っていた。
さすがにもう貼り出されてるよね!?
私は慌てて、羽依ちゃんが待ってくれているであろう掲示板へ向かって駆けだした。
「羽依ちゃーん!」
案の定人がたくさんいる掲示板前。
私はその人だかりのなかに羽依ちゃんを発見して、名前を呼んだ。
すると私の声に気付いた何人かが道をあけてくれて、人の山の結構前の方にいた羽依ちゃんに合流できた。
「明李。おつかれさま」
「うん、ありがとっ!それで……、結果は」
合流した私ににこりと笑ってくれた羽依ちゃんに、私は急かすように言ったけど、羽依ちゃんは首を傾げて笑う。