【短編】 お見合い相手は高校生?!
お昼になり、俺らは遊園地の中のレストランに入った。
彼女は、近くの学生グループを気にしている。
「何見てるの?羨ましいの?」
「いえ・・・」
きっと、あんな風にデートもしたことないんだろうな・・・。
「俺らも端から見たら、恋人同士に見えてると思うよ」
「えっ?」
驚いた顔で俺の顔を見ると、彼女は恥ずかしいのか俯いた。
そんな彼女を見守っていたくなった。
きっと妹のような存在として見ていたのだろう。
食事が済むと、俺らは観覧車に乗った。
観覧車なんて何年振りに乗るんだろう。
少し浮かれ気分の自分が悔しい。
頂上に向かうまでは、笑顔だったが、頂上に着いた時、笑顔が消えた。
あぁ・・・そういうことか。
俺の目に入ってきたのは、遥の父親が経営する警備会社。
警備関係だけでなく、飲食業なんかにも力を入れている。
俺の親父の会社と肩を並べるくらいの規模だ。
この子も普通の家庭に生まれたら、好きに生活できて、本当に好きな男と結婚できたんだろうな。
まっ、俺は君とは結婚しないけど。
観覧車から降りると俺は再び遥の手をとった。
まぁ、恋人気分だけでも味合わせてやろうかな。
「これからどうする?」
そろそろ遊園地を後にしようと思い、俺は遥に聞いた。
「私、京府大学に行きたいです」
「・・・わかったよ」
なんでうちの大学なんかに行きたいんだ?
疑問はあったが、聞かないで、俺は車を走らせた。
何度か車の中でも聞こうかと思ったが、彼女が眠ってしまっていたから、聞けなかった。