エリート同期のプロポーズ!?
*おまけ*
「……いたいた、見てみ、笑ってる」


央が小声で言う。


「ちょっ……見えない!!!」


あたし達は、カフェに様子をこっそり見に来て。


絢斗君と沙耶香ちゃんがその後どうなったか見てこよう、と言い出したのは央。


だけど、カフェの中は外からよく見えなくて。


「背伸びしろ、背伸び」


「無理ー、なんかここ狭いし無理」


丁度中が見えそうな小窓のところにこっそり来たけれど、完全に不審者。


「うーわー、まずいっつってんのに、食べてる、桜餅パルフェ」


「……秋冬メニューに桜餅は、ないんじゃ……つか、見えないんだってば……で、なんでフランス語?」


ごそごそやっていると、


「うるせーな、ネーミングした店長にでも聞け……ってヤバい、ウェイターと目があった、逃げろ!!」


央に追い立てられて、茂みから転がり出て逃げるあたし達。


手を繋いで走ると、風がとっても冷たくて。
< 373 / 376 >

この作品をシェア

pagetop