僕の幸せは、星をめぐるように。
「部活、何かやってるの?」
なぜかわたしは彼との距離を縮めないまま、大きな声で尋ねた。
まわりを歩いていた生徒たちが、ちらっとわたしの方を見た。
わお、ちょっと唐突だったかな……と、
心配になってしまったけど。
「けーおん」
「え?」
「来る?」
阿部くんはそう言って優しく口角を上げたから、
わたしは吸い寄せられるようにその姿を追いかけるしかなかった。
けいおん……あ、軽音楽部のことか。