初めての恋はあなたと。 「その後」を追加しました
あぁもう…江崎課長ってどうしてこんなに甘いのだろうか。

これだけ甘かったら、恋愛初心者の私はより一層自惚れてしまう。


「あ、千夏。昨日言っていたこと覚えてるか?」

「昨日ですか?」


昨日は3階の非常階段で江崎課長に会っていたよね?


「…あ」


思い出した。
何で江崎課長をじっと見ていたのか?ってことですよね。


「思い出したか?」

「はい…言わないとダメですか?」


出来れば、というか出来る限り言いたくない。
あんなこと言えるわけない!

しかし、私の心の叫びも虚しく。


「言ってくれないのか?」


少し困った顔をした江崎課長に、「はい言えません」とは言えなかった。


「笑わないで下さいね」

「努力はする」


フーと深く息を吐いて、江崎課長の目を見れるわけもなく下を向いて


「江崎課長はかっこいいなと思って見ていました」


と、一気に言った。

どうだ!
私頑張った‼︎
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