やさしい手のひら・後編
帰る時間になり人数を数える

「えっ」

何度数えても一人足りない

私が不安そうな顔をしていると

「ゆうくんがいないよ」

優くんが・・・?

公園を見渡しても優くんの姿が見えない

どうしよう・・・まず落ち着かないと・・・

私は必死になり優くんを探していた

優くん、どこにいるの?

「亜美先生、優くんいた?」

夏希先生も探してくれている

「いいえ、いません」

「焦らないでゆっくり探そう」

「はい」

どうしよう、どうしよう。優くんに何かあったら・・・私・・・

ちゃんと見ていたのに一瞬でいなくなってしまった

嫌な予感だけが私の頭を過ぎる

そして最後に探していない所があると思い、公園の外に出て見ると

「あみせんせいー」

優くんが私を目掛けて走って来る

その姿に胸が熱くなる

「優くん・・・」

私はしゃがんで思いっきり優くんを抱き締めていた

「優くん・・・心配したんだよ・・・」

「せんせい、ごめんなさい」

優くんは安心したのか私の顔を見てべそをかく

そしてしゃがんでいた優くんの背後に誰かいるのに気がついた

「あのおにいちゃんが、つれてきてくれたの」




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