夏恋
時は流れた。裕也は中学を出て、サッカーの推薦で山のふもとの高校に入学し、今年で三年になる。彩からはあれから手紙も電話もない。相変わらず隣の家は空き家のままだが、裕也はもう彩のことを良い思い出として浄化していた。彼女もそれなりにでき、サッカー部ではキャプテンとして、頑張っていた。県選抜に声が掛かるほどサッカーは上達し、裕也も小さい頃からの夢、サッカー選手へと日々近づいていた。
春…。 裕也は高校三年に進級し、今年の大会こそは国大を目指し、チームも一丸となっていた。
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