光のもとでⅡ
 その後私たち会計は、集計における様々な決定事項を各々復習していた。
 四人の内、確認事項が多いのは私だろう。
 なぜかと言うならば、紫苑際一日目は私が中心となって集計するからだ。
 一種目目の学年別徒競走は男女全員参加。
 グラウンドに一〇〇メートルを六レーン用意し、各学年男女別で全員が走る。この競技は全校生徒のタイムが記録され、それらを集計してタイムが早い順に点数が加点されていく。人数が少ない組は、その組の平均タイムを加算して集計することになっており、各組のトップタイムの人間を競わせる決勝戦が午後にある。そこで出た結果によりボーナス得点が発生するのだ。
 二種目目は女子全員による玉運び。こちらは直径一メートルの大玉を三人一組となって運ぶ競技。
 三種目目は男女全員での綱引き。こちらは学年ごとに分かれての競技となっている。
 そして、午前最後の種目は男子全員による騎馬戦。
 つまり、男子は玉運び以外の競技すべてに出る必要があり、集計作業をできるのが私しかいないのだ。
 もし私に運動ができたなら、優太先輩が言っていたようにバタバタの集計作業となっていただろう。場合によっては生徒会メンバー総出、もしくは実行委員サイドに集計班を作らなくては集計作業が立ち行かなかったはずだ。
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