全部、抱きしめて
「さぁ。食うぞ。一岡、遠慮するなよ」

「はい」

大瀬良さんは、テーブルの真ん中に設置されたコンロの上に用意された鍋の中にどんどん肉やら野菜を入れていく。

すぐに火が通るから、すぐに食べれちゃう。

「牛肉も豚肉もすごい美味しいです!」

「だろ? 久しぶりに行きたいなって思ってたんだ。夏にしゃぶしゃぶなんて断られるかとも考えたけど」

「そういえばそうですね。夏にしゃぶしゃぶ食べたの初めてかもしれません」

「でも、炎天下の下で食うわけじゃないからイケるだろ?」

「はい。全然イケます」

あたしと大瀬良で間が持つのか不安だったけど、意外と会話は弾んでいった。

2人は部署は違えど同じ会社という共通点がある。だからおもに仕事の話だったけど、営業部の裏側なんて聞けて楽しかった。



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