ルージュのキスは恋の始まり
「もうキスを4回もした仲なんだ。玲王でいい」

 玲王が意味ありげに笑う。

「3回の間違いでしょう!勝手に増やさないでよ」

「数えてたのか?でも、残念。間違いなく4回」

 悪びれもせず、玲王は私の反応を面白そうに眺めている。

「寝ぼけてたんじゃないの?」

「それはお前。次に寝言言うときは絶対俺の名前言わせるから」

「なんなのそれ?訳わからない。あなた頭おかしいんじゃないの!」

 寝言って前に過呼吸で倒れた時?

 私・・何を言ったの?

 それよりも・・・・私が倒れた時に勝手にキスしたの?

 私の顔からサーっと血の気が引いていく。

「あなたじゃない。玲王だ。忘れるな。忘れたキスが気になるならいつでも再現してやる」

 悪戯っぽく耳元で囁くと、玲王は私の髪に軽く口付ける。
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