ルージュのキスは恋の始まり
「嘘つき!キスはしないって言ったのに」

「撮影ではね」

 大河は悪魔のような笑みを浮かべた。

「大河は私の弟なんだよ。どうして今さらそんなこと言うの?」

「もううんざりなんだ。俺だって男だし、好き勝手やりたい。一緒にいると美優が邪魔なんだよね」

「邪魔・・・・」

「もう弟に寄生するにはやめてよ。俺も美優の事はもう姉さんとは思わないから」

 そう言って大河は私がプレゼントしたクロスのネックレスをスーツのポケットから取り出すと、私に見せつけるようにゆっくりとゴミ箱に捨てた。

「大河・・・・」

 捨てられたネックレスが自分のように思えて辛かった。
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