ルージュのキスは恋の始まり
 すると、途端に顔をしかめた。

「髪、全然乾かしてないだろ。風邪引くぞ」

 私の髪をつまんで、濡れ具合を確認するとかなり玲王は不機嫌になった。

「大丈夫。自然に乾くから」

 全然平気。

 そう言ってるのに、玲王は私をギロリと睨む。

「せっかく綺麗な髪なのに痛むぞ」

 有無を言わさず洗面所に連行され、ドライヤーを当てられた。

「お前って・・意外と無頓着だな」

 無頓着と言われるのは不本意だ。

「あなたって意外と面倒見いいんですね」

「ひょっとして、お前、髪の毛いつも大河に乾かしてもらってないか?」

 玲王が大河って呼び捨てにしてるのが気になったけど、大河がいつも乾かしてるのは事実だったので素直に認める。

「大河がいる時はそうしてくれますけど」
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