ルージュのキスは恋の始まり
 それから彼とのすれ違いの生活が始まるなんて、思ってもみなかった。

 一週間後にはその食事とメモさえもなくなっていた。

 一緒に住んでいるのに、玲王が大河よりも遠く感じる。

「私は一人ぼっちだ」 

 私の呟きはもう誰の耳にも届かなかった。
 
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