いつだってそこには君がいた。



そんなこと、言われたの初めて。


私はいつだって脇役で、目立たなくて、周りの人にとって空気でしかなくて。


それなのに……。



「ボーリング早めに切り上げようか」


「ううん!いいの!私、ボーリングがんばるねっ!」


「え?ほんとに大丈夫?」


「うん。せっかくだから、がんばってみるっ」



ちょっとネガティヴになり過ぎていたかもしれない。

苦手だけど、せっかくみんながセッティングしてくれたんだから。


弱音吐かずに楽しんでみよう。

背伸びしても、場違いだとしても。


私は生まれて初めての空気の中に居たいって、そう思うんだ。



「そっか!じゃあボール取りに行こう!」

「うんっ!」



沙月ちゃんと比較的軽いボールを選び、既にクツも履き替えて準備万端なみんなのもとへ向かった。


平等に5対5の男女混合チーム。

私は沙月ちゃんと高橋くんと結城くん、それから委員長があだ名の川崎くんと同じチームみたいだ。


足引っ張らないように頑張らなくちゃ……!


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