いつだってそこには君がいた。
「……わかった?」
「う、うん……っ」
えっと、このしるしの真ん中を意識しながら投げるんだよね?
よし、いくぞぉ……。
「……っ……」
私の細い腕から投げられた重いボール。
高橋くんの言うように、真ん中のしるしを意識して投げた。
……はずだった。
「…………」
ガ、ガーター……だ。
見事に左サイドに向かって行ったボールに、気分がズーンと下がっていく。
せっかく高橋くんに教えてもらったのに全然思い通りにならなかった。
申し訳ないや……。
「ははっ!ドンマイ!」
「ちょっと、教え方が悪いんじゃないの?」
「俺のせいかよ!?」
結城くん、沙月ちゃん、高橋くんの明るい声が私のもとへ届く。
振り向くと3人が笑って私のことを見ていた。