いつだってそこには君がいた。



突然現れた高橋くんについ驚いて大きな声を出してしまった。



「あ、ふたりともおはよぉー!」



そしてそれに気づいた沙月ちゃんが笑顔でこちらに手をあげる。


ハプニングだったけど、気づいてくれた……!
これは挨拶するチャンスだ……!



「お、お……」

「ん?どうしたの?優梨ちゃん」

「お……おは……」



スムーズに言葉が出て来てくれない。

日本語が下手ってどういうことよ、私!


もう、つくづく自分がイヤになる。

たった一言、ふたりに「おはよう」って言いたいだけなのに。


ーーポン。


私の肩に優しく置かれた手。



「ゆっくりでいいから」



高橋くんのこの破壊力抜群の笑顔。

そして沙月ちゃんも高橋くんと同じ気持ちだよって伝えてくれているように目配せをしてくれて、深くうなずいて見せた。


ゆっくり。ゆっくり。

ふたりが待っててくれてる。



「お……おは、おはようっ!」

「ふっは!うん、おはよう」

「優梨ちゃん、もしかして挨拶してくれようとしてたの?」

「う、うん……」



沙月ちゃんの核心をつく言葉に恥ずかしくなって、顔が熱くなる。


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