探偵してます。
 あれから、数分家に帰宅してみれば珍しくお洒落をしている母が玄関で出迎えてくれた。


『ただい…ま』

「お帰り、氷。
 私の情報を読まないで、今すぐ前買ったワンピースに着替えてらっしゃい」


 にっこり、と思考を読まれる前に言われて背中を押された。

 ゆっくりと、廊下の先の左にある部屋に行けばそこには私の部屋がある。

 開けた先には、黒と白、そして、茶色で統一されたシンプルな部屋が目の前に現れる。

 自分の机がある所に、鞄を置いてクローゼットに掛けられているワンピースを取り出して制服から着替える。

 本当にこの後何があるんだろう、と考えつつも身支度を整えて母が待つ玄関へと行く。

 母はもう支度を終えていて薄い桜色のヒールを履いていた。


『母さん、準備出来た』

「じゃあ、行くわよ。
 もう、今の時点で読んでいると思うけどあっちについてから話すわ」

『ん』


 母さんの言葉に、取り敢えず頷いて玄関近くで掛けてあったコートを羽織りパンプスを履く。

 コートの両ポケットには、何故かカイロが入っていてとても温かい。


『ぬぅーん』

「ふふっ、入れておいて良かったわ。
 今日の夜から、冷え込むらしいから入れておいて正解ね」


 と、言った。

 今、ここでカミングアウトするが現在の季節は冬なのである。

 冬は私の天敵なので、家に居る時はコタツに居るか毛布に包まっている。

 外では、カイロは必需品でマフラーも決して離さない。


『母さん』

「ん?」







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