陽だまりをくれたきみが好き。


中学生の頃、ただひたすらに自分のみにくさを恨むだけで、変わろうだなんて思わなかった。


どうせこんな見た目だし、なにをしてもムダ。


一生いじめられて、ずっとひとりぼっちなんだって、感じてた。


……人生なにがあるか、わかんないものだね。


見えない未来が怖かった。

変わらないであろう、未来に光はなかった。


でも、今は違う。


明日、学校に行けばみんながいる。


ブサイクで根暗でキモい私のことを、友だちだと言ってくれる人がいる。


前とは違う。


私は、ひとりじゃない。


たったそれだけだけど、
たったそれだけで、


私は背筋を伸ばして堂々と歩いて行ける気がするんだ。


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