陽だまりをくれたきみが好き。


「……うん、悪くねぇ」



品定めするかのような内田くんの目線とうなずき。

恥ずかしいくて短くなったスカートを握りしめて身をよじる。



「……ほ、ほんと?」



いつもより露出が多いからか、周りの視線がすごく気になる。


変じゃ、ないかな……。

気になりすぎるよぉ〜っ。



「ウソじゃねぇ。さ、行くぞ。間に合わねぇーから」


「え!?」



間に合わないとか、ありえません!!


早歩きをして、なんとか学校に到着。

時刻は試合開始の15分前。


……間に合った。



「よかった、間に合って……」


「お前がトロいからだろ」


「す、すいませんっ」



……まったくその通りで言葉が出ません。


ボタンがひとつ開いたシャツを気にしながら歩いている時だった。



「……川口?」



と、名前を呼ばれたのは。


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