陽だまりをくれたきみが好き。
「早瀬くんには私より大切で守りたい女の子がいるでしょ」
「……っ……」
「私は早瀬くんに強くしてもらったよ。だからもう一人でも大丈夫だもん」
早瀬くんはずっと一途にその子だけを想って来たはず。
でも優しいから絶対早瀬くんは自分から別れを切り出せないと思ったから。
……だから。
今日は私から、君からの一歩を踏み出すことに決めたんだよ。
「早瀬くんいろんなはじめてをくれてありがとう」
「川口……っ」
「大好きだったよ」
グッと胸が優しく痛む。
いろんな感情を私に教えてくれてありがとう。
キラキラしたところに連れて来てくれてありがとう。
私にチャンスをくれてありがとう。
あの時、君への一歩を踏み出せて本当によかった。
君は私の
はじめての恋の相手でした。
だから最後は、笑って終わろう。
「ありがとう」