陽だまりをくれたきみが好き。
『えっ、なに川口〜。佐々木と手繋ごうとしたの?』
『うへ、まじかよっ』
『なんで?キモくない?』
みんなの笑い声。
変なものを見るかのような視線。
その全てが私を攻撃しているみたいだった。
わけもわからずに状況が飲み込めないまま悪意の中心にいる私は急に恥ずかしくなって、泣きたくなった。
なんで、私、みんなに囲まれてるの……?
移動中は危ないから手を繋ぐって、先生は言ってたのに。
鼻がツーンとしてノドがすごく痛くなる。
……私、いけないことした……?
『ブスのくせに汚ねー手で俺に触ってんじゃねーよ!』
佐々木くんが放った一言。
それと同時に突き飛ばされた私は勢いよく尻もちをついた。
ーーズキズキ。
……痛い。
お尻も。むねも。なにもかも。
消えてしまいたいって、初めて思った。
『こら!佐々木くん!川口さんに謝りなさいっ!』
『ちっ……』
先生の言葉に怒った佐々木くんの私を見る冷ややかな目は、鋭く尖ったナイフのように私の心に突き刺さった。
……怖い。
完全に私を目の敵にした佐々木くんは、クラスを使って私をいじめてきた。