陽だまりをくれたきみが好き。



「よ…よかったら……」


「いいの?ありがと!助かる!」



ぱあっと笑顔になった前田さんにホッと胸を撫でおろす。


よかった。話しかけて。



「じ、実は私も生理中で……」


「そうなんだ!何日目なの?」


「ふ、二日目です」


「うわ、最悪じゃん。多いね」


「うん…っ」



は、話せてる……!

普通に、話せてる……!


早瀬くん、私、勇気振り絞ったよ。



「なになんかあった?」



教室に戻ると内田くんが私の顔を見ながらそう言った。



「ふふふ。内緒です」


「……んだよ。ケチだな」



やばい。

にやけが止まらない。


これじゃあ私変な人だよ完全に。



「……なんだ、嬉しそうじゃん」



片方の口の端をあげて、ニヤリと笑って見せた彼にうなずいて見せる。


嬉しいです。


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