裏腹な彼との恋愛設計図
「その人とは付き合ったの?」

「いえ、告白することもないまま卒業しちゃって、今はもうどこで何してるかもさっぱり。その後彼氏は出来たけど、なんかしっくりこなくて別れちゃいました」


交遊関係が派手なチャラい人とか、逆にものすごく誠実な人とか。

それぞれ違うタイプの男性と付き合ってみたものの、いつも何か物足りなさを感じていた。


そうやって一つの恋に終わりを告げるたびに、私は三好くんを思い出すの。

あぁ、あの時私は本当に恋してたな──って、はっきり確信出来るのは彼だけだから。


「じゃあ、紗羽ちゃんは今フリーなんだ」


パリッとウインナーをかじりながらぼんやり昔を思い返していると、古賀さんが確認するように言った。

「はい」と頷くと、目を見合わせた古賀さんと絵梨子さんはニヤリと笑い、そのまま視線を矢城くんへと移す。


「よかったな、矢城」

「な、何が……」


ぎこちなく笑いながら、二人から目を逸らしてビールを飲む矢城くん。

そうだよねぇ、反応に困るよね、そんなこと言われても。

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