裏腹な彼との恋愛設計図
「やったじゃん、紗羽! 三好くんもちゃんと手紙入れてたんだね」
「うん! でも、なんか何も入ってなさそうな感じだけど……」
ものすごく薄っぺらくて、重みがない。でも何も入れないで封筒だけ、なんてことはしないだろうし。
いったい何が書いてあるんだろう……。
「開けてみないの?」
じっくり眺めたり、光に透かしてみたりする私に、朝海がそわそわしながら問い掛ける。
「うん……気になるけど、ものすっごく気になるけど! やっぱり人様のものを許可なく開けるのは、ちょっと……」
もし隼人さんが勝手に開けられたと知って、お怒りになってしまったらと思うと気が引ける。
やっぱりこれは本人に会えた時に渡そう。
自分の手紙と一緒にバッグにしまう私に、朝海は「ほんと真面目なんだから」と言って、優しく笑うのだった。
この後は皆で飲みに行こうという流れになった私達は、先生と別れてぞろぞろと校舎を後にする。
そして校門を出ると、一台の黒い普通車が道路脇に止まっていることに気付いた。
どこかで見たことがある車だな、と思いながら朝海と歩いていた──その時。
「うん! でも、なんか何も入ってなさそうな感じだけど……」
ものすごく薄っぺらくて、重みがない。でも何も入れないで封筒だけ、なんてことはしないだろうし。
いったい何が書いてあるんだろう……。
「開けてみないの?」
じっくり眺めたり、光に透かしてみたりする私に、朝海がそわそわしながら問い掛ける。
「うん……気になるけど、ものすっごく気になるけど! やっぱり人様のものを許可なく開けるのは、ちょっと……」
もし隼人さんが勝手に開けられたと知って、お怒りになってしまったらと思うと気が引ける。
やっぱりこれは本人に会えた時に渡そう。
自分の手紙と一緒にバッグにしまう私に、朝海は「ほんと真面目なんだから」と言って、優しく笑うのだった。
この後は皆で飲みに行こうという流れになった私達は、先生と別れてぞろぞろと校舎を後にする。
そして校門を出ると、一台の黒い普通車が道路脇に止まっていることに気付いた。
どこかで見たことがある車だな、と思いながら朝海と歩いていた──その時。