裏腹な彼との恋愛設計図
今日のことを知っていて、隼人さんに連絡を取れるのは彼しかいない。

矢城くんってば……私達を引き合わせてくれるなんて、本当にお人好しなんだから。

でも、来るかどうかは隼人さん次第だったはず。

こうして会いに来てくれただけで、すごく嬉しい。


「鈴森と確実に会うには今日がいいと思って。半日だけ仕事してきた」

「忙しいのに、来てくれたんですか?」

「まぁ、タイムカプセルの中身がどうなったかも気になるし」

「え?」


どういう意味かわからず首をかしげる私だけれど、隼人さんはそれには答えずこんなことを言う。


「この間、本当に放置プレイして悪かったな」

「うっ……いえ」


真面目な顔でそんなこと言われると、笑っていいものかどうなのか。

微妙な笑みを浮かべていると、隼人さんは気怠げに腕を組む。


「あの時のこと、もっと早く会って説明したかったけど、それは後でするとして。出てきたか? 手紙は」

「あ、はい! 隼人さんのも──」


持ってきましたよ、と言おうとして、ふと思い付いた。

私が書いた好きな人の名前を見せれば、あの頃本当に私が三好くんのことを想っていたんだって、信じてもらえるかも……!?

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