裏腹な彼との恋愛設計図
──なんだか胸が温かくなった。

今の言葉も、笑顔も、偽りのものではないような気がする。ただのカンだけど。


私は、将来結婚する人とは、年を取ってもいつまでもデートしたいと思う。

柊さんも、結婚相手にはそんな関係を望んだりするのかな。

もしそうだとしたら、ちょっと嬉しい……


って! どうして嬉しくなるのよ、おかしいでしょ。

謎の心情にツッコミを入れていると、突然ビシィッ!とおでこに鋭い衝撃が。


「いったぁ!?」


おでこを押さえ目を白黒させながら横を見ると、プラスチックの玉を飛ばす鉄砲のおもちゃで遊ぶ男の子が、ケラケラと笑っていた。

これが当たったのか……!


「やったな~~!?」

「きゃはははは」

「すみませんすみません!!」


謝るご両親を宥めつつも男の子を追い掛け回す私に、呆気に取られていた柊さんもおかしそうに吹き出す。

そんな彼が、声には出さず何かを言うのを私は見逃さなかった。


……“アホ”?

あの口は今絶対“アホ”って動いたよね?

また馬鹿にされた! ……けど。

あんなふうに無邪気に笑う彼を見たら、嫌な気持ちも起こらない。


柊さんって、あんな笑顔もするんだ。

また一つ、知らない彼を見付けた──。


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