裏腹な彼との恋愛設計図
足早に歩き出した私は、「さ、さ、紗羽さんの家~~!?」と叫ぶ矢城くんの声を背中に受けながら、車に戻った。
歩きながら、柊さんは怪訝そうに眉根を寄せる。
「おい、何でお前の家に行くんだ」
「家じゃないと手当て出来ないんで! 大丈夫ですよ、私のアパートここから近いから」
「いや、そういう問題じゃなく……」
「あ、車私が運転します!」
柊さんが持っている車のキーをもらおうと手を差し出す。
けれど、彼はそれを渡そうとしない。
「いいよ、それくらい俺がやるから。てか、鈴森って運転出来んの?」
「はい、一応。ここ数年乗ってないけど、きっと自転車と一緒で感覚は覚えてます」
……しばしの無言。
止まっていた時計が動き出したかのように、私を押しのけて運転席側のドアに手を掛ける柊さん。
「俺はまだ死にたくない」
「失礼な!」
一悶着した後、結局また運転は柊さんにさせてしまい。
私のアパートへ案内すると、夕日が赤みを増す中、二人で小さなワンルームに上がった。
歩きながら、柊さんは怪訝そうに眉根を寄せる。
「おい、何でお前の家に行くんだ」
「家じゃないと手当て出来ないんで! 大丈夫ですよ、私のアパートここから近いから」
「いや、そういう問題じゃなく……」
「あ、車私が運転します!」
柊さんが持っている車のキーをもらおうと手を差し出す。
けれど、彼はそれを渡そうとしない。
「いいよ、それくらい俺がやるから。てか、鈴森って運転出来んの?」
「はい、一応。ここ数年乗ってないけど、きっと自転車と一緒で感覚は覚えてます」
……しばしの無言。
止まっていた時計が動き出したかのように、私を押しのけて運転席側のドアに手を掛ける柊さん。
「俺はまだ死にたくない」
「失礼な!」
一悶着した後、結局また運転は柊さんにさせてしまい。
私のアパートへ案内すると、夕日が赤みを増す中、二人で小さなワンルームに上がった。