幼馴染みはイジワル課長
「ごめんな。俺は先に行くよ」
ニコッと笑う部長はいつもの部長の顔に戻っていた。私は何故かまた涙が溢れだし、その場でうつむいて泣いた。
何泣いてんだろ…部長が歩未ちゃんの事を想ってくれて嬉しいのに…なんか心が痛い。
歩未ちゃんの味方なのにどこかで部長の奥さんの事も考えてるのかも…奥さんはやっぱりかわいそう。
一番の被害者は歩未ちゃんだと言った部長…友達ならそれを聞いて嬉しいはずなのに私は奥さんに同情している。
私って本当に子供。不倫の目の当たりにしてまるで自分が当事者のようになって泣いてしまうなんて…
「…桜花」
優しい声が頭上から降ってきて顔を上げると、課長が私を見下ろしていた。私は慌てて涙を拭った。
「ごめんなさい…私達も仕事に戻りましょう」
「…いやもう一件営業に付き合ってくれないか」
「…え」
課長はスーツのポケットから車のキーを出すと、私にふわっと笑いかけた。そしてさっき私が投げつけた地面に転がっているカバンを拾い砂ぼこりを手で叩いてくれた。
「まだ泣きたいって顔してる」
「…っ!」
「泣いたい時は思いっきり泣け」
そう言って私の頭をポンと撫でると、課長は車の鍵を開けて運転席に乗り込んだ。私はまた溢れてくる涙を拭いぐちゃぐちゃになりながら助手席のドアを開け車に乗る。
車はゆっくりと走り出して、今帰ってきたばかりなのにまた会社から離れた私達…
碧は優しい…それに私の事をよくわかってる…
どうしてわかっちゃうのかな…
碧には言葉にしなくてもいつも私をわかってくれてる気がするの…
しばらく車を走らせやって来たのはオフィス街から離れた場所で、周りは住宅街で車でしばらく坂を上がり人気のない駐車場に来ると碧は車を止めた。少し落ち着いた私は車内から外をキョロキョロしたあと課長と外に出た。
「ここで仕事の打ち合わせ?」
「こんな所で誰と打ち合わせするんだよ…」
「じゃあ…どうしてここに?」
てっきり本当に外回りとするのかと思ってたから、こんな所に来るなんて思ってもいなかった…
外に出るとそこは高台にある広いパーキングで、フェンス越しに見える街並みはまるでミニチュアの世界に来たみたいだ。家や建物や草木までも小さく見える。
梅雨の湿った風が体をベタベタと包み決して気持ちがいい陽気ではないが、隣に碧がいてくれるからかそんなことは気にもならなかった…
「暑いな…車戻る?」
「ううん…平気」
せっかくこんな素敵なところに来たのに車に戻るなんてもったいない…
「飲み物買ってくるよ」
パーキングの外にある自販機を指さす碧を、私は慌てて引き止めた。
「私が買ってくるよ!飲み物係なんだしっ
」
「…今日は俺が飲み物係になるよ」
碧はそう言うと優しく微笑み、パーキングを出て自販機で飲み物を買いに行った。
私には今の碧の言葉は今は休んでろと、遠まわしに言ってくれている気がした…
今は碧に甘えちゃおうかな。今日くらいはいいよね…
ニコッと笑う部長はいつもの部長の顔に戻っていた。私は何故かまた涙が溢れだし、その場でうつむいて泣いた。
何泣いてんだろ…部長が歩未ちゃんの事を想ってくれて嬉しいのに…なんか心が痛い。
歩未ちゃんの味方なのにどこかで部長の奥さんの事も考えてるのかも…奥さんはやっぱりかわいそう。
一番の被害者は歩未ちゃんだと言った部長…友達ならそれを聞いて嬉しいはずなのに私は奥さんに同情している。
私って本当に子供。不倫の目の当たりにしてまるで自分が当事者のようになって泣いてしまうなんて…
「…桜花」
優しい声が頭上から降ってきて顔を上げると、課長が私を見下ろしていた。私は慌てて涙を拭った。
「ごめんなさい…私達も仕事に戻りましょう」
「…いやもう一件営業に付き合ってくれないか」
「…え」
課長はスーツのポケットから車のキーを出すと、私にふわっと笑いかけた。そしてさっき私が投げつけた地面に転がっているカバンを拾い砂ぼこりを手で叩いてくれた。
「まだ泣きたいって顔してる」
「…っ!」
「泣いたい時は思いっきり泣け」
そう言って私の頭をポンと撫でると、課長は車の鍵を開けて運転席に乗り込んだ。私はまた溢れてくる涙を拭いぐちゃぐちゃになりながら助手席のドアを開け車に乗る。
車はゆっくりと走り出して、今帰ってきたばかりなのにまた会社から離れた私達…
碧は優しい…それに私の事をよくわかってる…
どうしてわかっちゃうのかな…
碧には言葉にしなくてもいつも私をわかってくれてる気がするの…
しばらく車を走らせやって来たのはオフィス街から離れた場所で、周りは住宅街で車でしばらく坂を上がり人気のない駐車場に来ると碧は車を止めた。少し落ち着いた私は車内から外をキョロキョロしたあと課長と外に出た。
「ここで仕事の打ち合わせ?」
「こんな所で誰と打ち合わせするんだよ…」
「じゃあ…どうしてここに?」
てっきり本当に外回りとするのかと思ってたから、こんな所に来るなんて思ってもいなかった…
外に出るとそこは高台にある広いパーキングで、フェンス越しに見える街並みはまるでミニチュアの世界に来たみたいだ。家や建物や草木までも小さく見える。
梅雨の湿った風が体をベタベタと包み決して気持ちがいい陽気ではないが、隣に碧がいてくれるからかそんなことは気にもならなかった…
「暑いな…車戻る?」
「ううん…平気」
せっかくこんな素敵なところに来たのに車に戻るなんてもったいない…
「飲み物買ってくるよ」
パーキングの外にある自販機を指さす碧を、私は慌てて引き止めた。
「私が買ってくるよ!飲み物係なんだしっ
」
「…今日は俺が飲み物係になるよ」
碧はそう言うと優しく微笑み、パーキングを出て自販機で飲み物を買いに行った。
私には今の碧の言葉は今は休んでろと、遠まわしに言ってくれている気がした…
今は碧に甘えちゃおうかな。今日くらいはいいよね…