それでもキミをあきらめない

 
昔から嫌なことがあると、いらない紙を色ペンで塗りつぶした。

赤だったり、黄色だったりしたけれど、一番心が晴れるのは、黒色だ。
 

きっとわたしの心の色と一緒だから。心の負担を紙にうつして、軽くする作業だから。
 

下から「ごはんよ」とお母さんの声が聞こえたけれど、無視をした。

お腹なんて全然すいてない。
 

前に嫌なことがあったときはメモ帳を3ページ塗りつぶした。
 
今日はもう、6ページ目。
 

涙が乾いて頬が突っ張ってる。

書いても書いても心のもやもやが消えない。


力をこめすぎて、メモ帳が折れ曲がってしまった。
 
ペンもメモ帳も、本来の役目を果たすことなく無駄になっていく。

資源の無駄使い。わかってる。それなのに、今日はまったく気持ちが晴れない。
 

乾いたはずの涙がまたにじんでくる。
 
歯を食いしばって、真っ黒に染まったメモ帳を破ろうとしたとき、ドアがノックされた。


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