それでもキミをあきらめない
散らかった部屋を見下ろしている収納棚には、ずらりとクマのぬいぐるみが並んでる。
ストラップについているような小さなものから、片手では持てないくらい大きなものまで、真っ黒な瞳でわたしを見つめている。
さんざん泣いて涙を流し尽くしたあと、わたしは枕もとに転がったクマを元の位置に戻し、机の引き出しからメモ帳を取り出した。
椅子に座って、ペン立てから黒のマジックペンを取る。
キャップを外すと独特のにおいがツンと鼻をつく。
心の中でぐちゃぐちゃに絡まったものを全部吐き出すみたいに、わたしはマジックを走らせた。
文字でも絵でも、記号ですらない、ただの殴り書き。
メモ帳の余白がなくなるまで、ひたすら黒く塗りつぶしていく。
これだけ見たら、きっとアブナイ奴って思われる。
それでも、この作業だけがわたしの傷んだ気持ちを和らげてくれる。