それでもキミをあきらめない
外に出たとたん、容赦のない太陽光に肌を焼かれた。
日焼け止めをちゃんと塗ってくればよかった、と思いながら、目をハート型にしている女子生徒に小銭を渡す。
「じゃあ、頑張ってねレオく~ん」
たらこスパゲッティの容器を抱きしめるようにして彼女が去っていくと、高槻くんは横目でわたしを見下ろした。
「悪いな、付き合わせて」
「う、ううん、わたしも助かるし……」
『1年6組パスタハウス』と書かれたタスキを斜めにかけて、高槻くんは大量のパスタを載せたトレーを抱えている。
ミートソースにたらこにバジル。
3種類のパスタは、屋台のやきそばみたいに一人前ずつ容器に入れられ、輪ゴムで留められている。
「店が3階で客の入りが悪いからって、移動販売やらされることになったんだけど、俺とペア組んだ奴がバックレてさ」