それでもキミをあきらめない

 

ネットの検索で出てきたような、モデルみたいにかわいい彼女たちのほうが、高槻くんのとなりにはふさわしい。
 
卑屈な気持ちになっているわたしの正面で、高槻くんは相変わらず不愛想に営業を続けている。


「これ、買って」

「えー、だってこれ、例のくそまずいヤツでしょお」

「買わないヤツに用はない」
 

どんな女の子にも媚びることなく、高槻くんはマイペースだ。

きらびやかな蝶たちに囲まれながら、どんなうつくしい羽にも興味をそそぐことなく、


「小塚、行こう」
 

わたしを、呼ぶ。
 

顔が熱かった。
 
女の子たちの視線を浴びながら、歩き出す彼の後ろに続く。
 

< 72 / 298 >

この作品をシェア

pagetop