青春時代!

雨上がりの「虹」で




「雪はもう、航のこと

好きじゃ、ないの?」



口から出てた言葉は

揺れるバスの中で隣に座る雪に向けられたものだった


「虹ちゃん....。」




話は航の、涙声に遡る。



ー雪がいなくなったとき




航も、霞ちゃん、福井豪と錦織の後を追って探しに行った


でも神様は意地悪で

発見したのは、福井豪だった



警察がきた時、


私達もその倉庫に同行した

雪の髪の毛は、近くに落ちていたライターがきっと原因で....焼け落ちていた。


でも雪の目は真っ赤で、福井豪のTシャツ被ってて


泣いてた、というか

泣き笑ってた。笑顔だった。



そこに、航が汗だくだくで走ってきた


「虹!!!!雪はーっ....」


私が言葉を返す前に、

航は笑いあう2人を見て顔を背けた


「航、それで、いいの....。


最近、ずっと、こんなだよ?」



わたしの言葉に、


「俺も、分かってるけど、さ」




頭を抱えてはぁっと座り込む


分かってるよ。

2人が思いあってることも。

でも、それでも福井豪が雪のこと好きな事も、、



もしかしたら雪が


福井豪のこと好きになることも


あるってことも





そしたら私は一体、どうするんだろう





どうもしない、わけにもいかない


って思ってたら


雪の前で口が開いてしまった




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