幸せにする刺客、幸せになる資格
『何か、高校1年生にして既に人生を悟ったような言い方だなぁ』

ノリが琴乃ちゃんの発言に笑った。

『もっと、冒険してもいいと思う。僕は人生を結果的にりんごに捧げることになったけど、君たちは沢山選択肢があるはずだ。迷って、失敗して、やりたいことを見つければいい。焦るなよ』
『大和くんのお父さんは、自分の人生に後悔はしていないですか?』

琴乃ちゃんは真っすぐノリを見て言った。

『全く後悔はしていないよ。大和の存在は大きいし、何より亜香里という女性と出会えたから』

高校生の彼女に、恥ずかし気もなく言ってしまうノリって、ある意味ブレない性格だと思う。

色んな意味で気持ちの強さがノリにはあったから、ここで頑張れたんだろうな。

それに・・・大和くんとの関係。

見ていると、親子なんだけど、普通の親子ではない。
ノリは大和くんにあえて"父親らしいこと"をしようと思っていない。

私から見れば、ノリと大和くんは苦しい時を一緒に乗り越えた"同士"のように思えるんだ。
アドバイスはしても、頭ごなしに反対はしない。
でも、放任もしない。
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