幸せにする刺客、幸せになる資格
『大和、せっかくこうして車で一緒に連れて行って貰えているから、今日はお母さんに会ってくれない?』
『いいのか?俺が行きたいと言ってもあれだけ断わっていたのに』
『お母さんの耳が聞こえるうちに・・・大和の声を聞いてもらいたいから』
『うん』
それから病院までの道のりは、2人とも黙ったままだった。
昼間の病院は割りと活気がある。
面会者も多く、それなりの喧騒も感じる。
病室へは2人で行かせて、僕は車で待機することにした。
待つこと30分ほど。
2人が戻ってきた。
でも・・・琴乃ちゃんが泣いている。
何かあったのだろうか。
「お母さんの具合が相当悪いのか?」
『いや、まだ会話は出来るよ』
『ノリさん、これは違うんです』
ハンカチで目頭を抑えながら僕に言う琴乃ちゃん。
2人の表情に・・・僕の勘が働いた。
『父さん、ちょっと時間取れないかな』
大和の言葉には、琴乃ちゃんの涙と連動しているものがあると思ったから、僕は大和の提案に従い、亜香里に連絡をした上で、車をカフェレストランに止めた。
『すみません、お手数お掛けして』
僕が"アイスコーヒー1つとアイスティー2つとチーズケーキを2つ"とオーダーした後、恐縮した面持ちで琴乃ちゃんは言う。
涙は止まったようだ。
『いいのか?俺が行きたいと言ってもあれだけ断わっていたのに』
『お母さんの耳が聞こえるうちに・・・大和の声を聞いてもらいたいから』
『うん』
それから病院までの道のりは、2人とも黙ったままだった。
昼間の病院は割りと活気がある。
面会者も多く、それなりの喧騒も感じる。
病室へは2人で行かせて、僕は車で待機することにした。
待つこと30分ほど。
2人が戻ってきた。
でも・・・琴乃ちゃんが泣いている。
何かあったのだろうか。
「お母さんの具合が相当悪いのか?」
『いや、まだ会話は出来るよ』
『ノリさん、これは違うんです』
ハンカチで目頭を抑えながら僕に言う琴乃ちゃん。
2人の表情に・・・僕の勘が働いた。
『父さん、ちょっと時間取れないかな』
大和の言葉には、琴乃ちゃんの涙と連動しているものがあると思ったから、僕は大和の提案に従い、亜香里に連絡をした上で、車をカフェレストランに止めた。
『すみません、お手数お掛けして』
僕が"アイスコーヒー1つとアイスティー2つとチーズケーキを2つ"とオーダーした後、恐縮した面持ちで琴乃ちゃんは言う。
涙は止まったようだ。