幸せにする刺客、幸せになる資格
ビジネスの打ち合わせをする場所は、家のリビングではない。
離れの1Fにあるスペース。
いつもここは取引先の加工業者との打ち合わせに使っており、いくら自分の両親でも、そのスタイルは崩さない。
あくまでノリ自身が一から築いた"家族"が集うこの家に、自分を突き放した家族を入れることはできない。
『今日は家族が来たわけじゃなく、【安西フーズ】の社長夫妻がご来訪されたんだ』
ノリが言ったこのひと言が、そんな親子の距離を物語っていた。
私は離れのスペースに座る3人にお茶を持って行った。
本当は私もその場に着席したいところだけど、ユウがいるのですぐにその場を離れようとしたら、ノリに止められた。
『君も一緒にいて欲しい』
「でも、ユウが・・・」
『大和たちにお願いしよう。ここの話もそんなに時間をかけないつもりだから』
ノリにそう言われて、離れにある電話機から内線で繋がるリビングの電話を鳴らし、大和くんから快諾の返事をもらうと、私はノリの隣に着席した。
『色々大変そうだね、君達も』
まずお義父さんの最初のひと言はこれだった。
『いくつになったの?子供たちは』
お義母さんが聞く。
離れの1Fにあるスペース。
いつもここは取引先の加工業者との打ち合わせに使っており、いくら自分の両親でも、そのスタイルは崩さない。
あくまでノリ自身が一から築いた"家族"が集うこの家に、自分を突き放した家族を入れることはできない。
『今日は家族が来たわけじゃなく、【安西フーズ】の社長夫妻がご来訪されたんだ』
ノリが言ったこのひと言が、そんな親子の距離を物語っていた。
私は離れのスペースに座る3人にお茶を持って行った。
本当は私もその場に着席したいところだけど、ユウがいるのですぐにその場を離れようとしたら、ノリに止められた。
『君も一緒にいて欲しい』
「でも、ユウが・・・」
『大和たちにお願いしよう。ここの話もそんなに時間をかけないつもりだから』
ノリにそう言われて、離れにある電話機から内線で繋がるリビングの電話を鳴らし、大和くんから快諾の返事をもらうと、私はノリの隣に着席した。
『色々大変そうだね、君達も』
まずお義父さんの最初のひと言はこれだった。
『いくつになったの?子供たちは』
お義母さんが聞く。