幸せにする刺客、幸せになる資格
『本題に入ると、こちらで作ったりんごを使って加工品にしているものを、うちの工場で大量生産をして安西フーズで商品化をしたいという提案なんだ』
「例えば、何の加工品をそちらで商品化したいとお考えですか?」
『とりあえずは、りんご酢とりんごジャムだ。うまくいけば、もっと広げたいと考えている』

酢はともかく、ジャムは加工品販売のジュースに次ぐ主力だ。

『ここのホームページをくまなく拝見させてもらった。そこに載っていた購入者の感想・・・何だっけ?』
『レビュー、ですか?』

ホームページと購入ページの管理は私がやっているのですかさず答える。
お義父さん、そこまでチェックしていたんだね。

『そこにも具体的な味の感想が書かれていて、評判もいいようだしな』
「貴方は、酢やジャムをご自身で味見はされたのですか?」
『いや、まだだ』
「は?それで僕らと加工品販売の契約をしたいとおっしゃっているのですか?」

ノリがそう言ってため息をついたところで、内線が鳴った。

私が出ると、大和くんが、

"コトのお母さんが危篤だと連絡があったから、今からタクシー呼んで病院に行ってくる"

と慌てていた。
< 138 / 153 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop