幸せにする刺客、幸せになる資格
受話器を置き、ノリに話すと、ノリが再び内線で電話をかけた。

『大和、亜香里が車を出すから。タクシー呼んでたら時間が勿体ないだろ・・・うん、それなら部屋のトランシーバーのスイッチをオンにしておいて。後は父さんが注意するから』

そう言って受話器を置くと、ノリは私に言った。

『亜香里、君が2人を病院に連れて行け。親の死に目に会えないのは、あまりに悲しいだろ』
「ユウは?」
『琴乃ちゃんが寝かしつけたところだったらしい。だから部屋のトランシーバーのスイッチを入れたから、あとはこっちで様子を注意する』

ユウは、琴乃ちゃんに懐いている。
しかも彼女は寝かしつけるが上手いんだよね。
高校2年生の女子がどこで覚えたのかな。
才能かな?

いや、そんなことは言ってられない。
早く琴乃ちゃんをお母さんの元に送らなければ。

「分かった。カズがもうすぐ帰ってくると思うけど、ダイちゃんのところに遊びに行かせて。あと、ヒヨとナゴのお迎えが難しいようだったら、実家のお母さんにお願いするからまた連絡する」

そう言って私は大和くんと琴乃ちゃんを乗せて急いで病院に向かった。
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