赤い流れ星3
「じゃあ、悪いけど…
俺達、ふたりで過ごしたいから…行こうか。」

「え?……は、はい。」



手…手が握られてるよ。
ど、どうしよう!?



タカミーさんは、放心したようにその場に座り込んだまま、私達を見ていて…



私も、何がどうなったのかわからないまま、シュウさんに連れて行かれて…







「……もう大丈夫だよな?」

しばらく行ったところで、シュウさんがそう言って岩の上に腰掛けた。
私も、シュウさんから適当に距離を取って、岩の隅っこに腰掛ける。



「しかし、びっくりしたよ。
まさか、タカミーが追いかけて来てたとは…
でも、ひかりのおかげで逃げ出すことが出来た。ありがとうな。
それにしても、よく気付いたな。」

「え……」



シュウさん、何か勘違いしてる…?
タカミーさんが追いかけて来てたことに気付いて、あんなことを言ったって思ってる?
どうしよう??
勘違いしてもらったままにしとこうか?
そしたら、恥ずかしい想いをせずに済む。



野々村さんはきっとうまくいってるだろうから、そうなったら、私との約束なんて忘れてしまうよね?
それに、私は一応シュウさんに告白したんだから、もうOKだよね?
うん、そうだよ…そうしよう!
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