赤い流れ星3
side 和彦




(一体、どういうことなんだ!?)



なぜ、野々村さんはそんなことを言うんだ?
彼女の気持ちは、以前にも聞いている。
なのに、なぜ…?



(あ……)



もしかして、野々村さんは俺の答えを待っているのか!?
俺は、野々村さんの告白をただ聞くだけで、何の反応もしないから…?



だが、そんなことはともかく、とにかく今は返事をしないといけない。
でも…何と言えば良いんだ!?



「あの……すみませんが、今の話は聞かなかったことにします。」

「え?……あ、そ、そうですよね。はい。」



間違えた。
俺はそんなことが言いたかったわけじゃない。
つまり、しばらく考えさせてほしいということだったのだけど、つい焦っておかしなことを言ってしまった。
そのせいで、なにかとても気まずい雰囲気になってしまった。



「あ、あの…野々村さん…
今、言ったことは…」

「はい、わかってます。
もうその話はやめましょう。
あ、そろそろ戻りましょうか?
それともまだ早いですか?」

「え?そ、そうですね。
戻ってみましょうか。
もしかしたら、みんなももう戻ってるかもしれませんね。」

「……はい。」

俺達は、立ち上がり、ゆっくりと歩き始めた。
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