赤い流れ星3
(なぜだろう?)



結局、返信が出来なかった。
俺は一体何を迷っているのか、自分でも良くわからない。
だけど、何かを迷っていることだけは事実だ。



「……カズ、どうかしたの?
……カズ!」

「……え?」

「カズ…よっぽど疲れてるんじゃない?
今日は、一日中、なんかおかしかったよ。」

「いや、つ……
そうだな。そうかもしれない。
悔しいけど、俺ももう年ってことだな。」



マイケルやアッシュには笑われたけど、そうとでも言うしかない。
今の俺の状態を、そのまま素直には言えないから。



マイケル達のことはもちろん信頼しているが、やっぱり年上ということがあるせいか、弱みを見せたくないと思ってしまうのは、くだらないプライドのためなのか…



そもそも、俺は、今の自分の気持ちがわからない。
いや、俺にはわからなくても、もしかしたらマイケル達にはわかるのかもしれない。
でも、やっぱり言えない。
もう少し、自分で考えてみようと思う。
自分自身に問いかけてみようと思う。



「ねぇ、兄さん…野々村さんから連絡あった?」

せっかく俺が考えをまとめたところだというのに、それをぶち壊すようなことを美幸が言った。
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