赤い流れ星3
「甘いものよりも酒を飲もう。」

「え?」



あ、確かに、少し飲んだ方がリラックス出来るかな。
食事中も少しだけは飲んだけど、緊張してたせいか、全然酔わなかったな。



シュウさんは、フロントに電話してワインを注文していた。







「飲みやすいワインだから、大丈夫だと思う。」

「あ、ありがとうございます。」



確かに飲みやすい。
ブドウのジュースみたいな感じかな。



「あぁ、まだなんだか信じられないけど…俺達、結婚したんだな。」

「本当に、夢みたいです。」

「夢…か。
確かにそうだな。
でも、これは夢じゃない。
現実なんだ。」

「……はい。」



なんだろう?
ワインのせいかな?
結婚式の時に感じたシュウさんへの熱い想いがまた押し寄せて来た。
シュウさんが、私をみつめている。私もシュウさんをみつめて…
シュウさんに抱き寄せられて…



恥ずかしいけど…なんか怖いけど…
でも、それよりもシュウさんを好きな気持ちが大きくて…



私はシュウさんを受け入れた。
シュウさんに身を任せながら、私は不思議な気持ちを感じていた。
とても長い時間がかかったけど、私達はこうなることが運命だったんだって…
なぜだか、そんなことを感じて涙が止まらなくなった。
私の運命の人……やっと、一緒になれた。

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