Only
「は……?」
大地のこんな鋭い視線を見るのは、初めてで。
驚きを隠せない俺に、さらに大地は言う。
「輝と付き合った次の日。付き合ったことを報告してきた時、俺が光に言った事を覚えてない?」
“輝に何かあったらいくらお前でも容赦しねーぞ”
大地の言葉がフラッシュバックした。
付き合った翌日。
俺は大地に輝との事を報告した。
その時は、笑顔で言ってたから、聞き流していたけど…
本気、だったのかよ。
大地は俺の胸ぐらを掴んで、更に怒鳴った。
「輝はまだお前を想ってる。お前は…
お前は何してんだよ!!輝を泣かせて、平気なのか!?」
「ちげえよ、あの噂はごか…」
「もう我慢できねえ、俺が輝に何をしても、お前は文句言うなよ」
大地に怒鳴られて。
頭がぐっちゃぐちゃで。
最後に大地が言う。
「俺、輝の事が好きなんだわ」