Only
「どうしよう…ごめんなさい、取り返しのつかない事…」
切羽詰まったあたしは涙腺崩壊。
思わず泣いてしまった。
何で、こーなるかな……
すると王子様は、
「ちょっ、おま…泣くなよ、こんなことで」
って、珍しく慌てる様子で。
でも、あたしの目からは涙が次から次へと流れる。
あたし、何で泣いてんだろ…?
「とりあえず屋上行くぞ」
王子様に立たされ、屋上に向かった。
「ほら、もう泣き止めよ」
シャツの裾で涙をぬぐってくれる王子様。
何よ…優しくしちゃって。
でも嫌では無かった。
「うん…でも本当にごめんなさい。あれは弁償する…」
「もう売ってねーよ
ってか最初から非売品だっつの」
…非売品!?
それ、本当大事な…
「非売品…なの?でもあたし、そんな大事なもの…」
どうしよう……
あたしが頭を抱えていると、王子は何か思い付いたようで
「そんな悪いと思ってんなら」
と王子様がニヤッと笑いながら言った。
「お前さ、サッカー部のマネージャーになれよ」
「え?マネージャー?」
「おう。今日から俺のマネージャーな」