Only
翌日。
明日は学校祭があるため、今日1日は準備に追われる。
…いよいよ、明日かあ…
「楽しみ楽しみ♪テンション上がるね!」
そう言いながら、手に持っていたビニール袋をブンブン振り回す咲。
「ちょ、あなたその中にお好み焼きソースが入っているのをお忘れ?」
「あわわわわわわ…」
あやりの冷静なツッコミで、慌てて袋を回す手を止める。
そんな2人を見て思わず笑ってしまうあたし。
「ほら、準備行こ!」
2人と一緒に、荷物を取りに行く。
…その途中で。
あたしは目を疑うような光景を見てしまった。
「光ー、明日一緒に回ってくれる??学校祭で」
「…おう」
光、と、星野…さん。
…2人が、一緒にいる……
…やっぱり。
あの話は、違ったんだ、ね。
あたしが…期待したから。
期待したから、悪いんだよね……
「輝、こっち」
あたしの手を引いたのは。
大地だった。