Only

不機嫌そうに座ってる光の隣の座席は、一つ空いてる。

大地も、若干ご機嫌ナナメ。

仁は顔にタオルかけて、バッチリ寝る態勢整ってるし。


…さすがにこの状況は……キツいよ。

誰か光の隣に座ってくれれば、まだ何とかなりそう。

「……光、隣空いてるから誰か座らせたら?」

何とかこの状況を抜け出そうと、光に控えめに提案すると。

「座れてないヤツなんていねーだろ。全員座ってるんだから問題ない」

いや、問題あるよ……

絶対コイツは狙ってる。

あたしが困ってるなんて、分かってるはずなのに。


「何、お前俺が隣なの、嫌?」

「……!?」

いきなり顔を近付けられて、びっくりするあたし。の横で

「光、ちょっと近付き過ぎだ。あんま近寄んなよ」

って怒る大地。


あーもー駄目だ。

この合宿、身体が持たない……!!!


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