Only

「あなた達、付き合ってたんでしょ」

「…え…!?何でそれを…」

「こないだ宮本君から聞いたのよ」

光が……?

「いつだったかなぁ……先々週くらいかな?宮本君に学校祭の後片付け手伝ってもらった時に、ちょっとからかったの」

「からかった…?」

「あなた達のウワサは職員室にも広まってたからね。
だから面白半分で宮本君に
『飯尾ちゃんとは上手くやってる?』って訊いたのよ。そしたら」

「…」

「“俺は、何があろうとアイツが好きです”って、切なげに呟いてどっか行っちゃったのよ」


コトン…

手から包丁が落ちる。

そんな…

アイツは、先生にもそんな事言ってたの??


バカみたい。

ていうかバカだよ。

本当……あり得ない。

「だからね、先生ちょっと反省して…
って輝!?」

「……っ」


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