理想の都世知歩さんは、
朝です。
起きました。
当然のことです。
一瞬此処は何処かと思いました。
まあ慣れずにいる場所に来た際などあるでしょう。
目の前で同じく横になった端整な顔が私のことを凝視していました。
はい、無いでしょう。
なかなか有り得ません。
「…………どういうこと」
背景では、小鳥が囀っていますがもう辺りが明るいようなので早朝ではないようです。
「おまえ今起きてから何秒間か息してなかった」
「ゴフッ」
「!?」
そりゃあそうでしょう。
心臓止まるかと思いました。
「大丈夫か!?」
「だ、だいじょ…じゃない」
「ええ!?」
吐血しそうな私の前でわざとかと睨みたくなる程度に、埃を舞わせる勢いで身体を起こした都世地歩さん。