泡影の姫
現実に裏切られた私は、きれいなままではいられなかったから。

私は、私。

人魚姫なんかにはなれない。

泡のようにはかなく消えることのできない私は。

今日も夜の闇を漂う。
そんなどうしようもない毎日の中で。
だけど私はやっぱり変わることを望んでいたのかもしれない。

そして君に出会ったの。

君に出会って恋心を知ってしまった今の私は。

もし元の世界に戻れる魔法の短剣があったとしたら?

君に刺すことができるのかしら?

それとも、泡になって消えることを望むかしら?

それとも、

それとも……?

この話の結末は、別の何かに行きつくのかな?

それはまだ分からない、空白の未来。

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