裏ヤン先生に愛されます
「あいら、だってコイツのこと知って、自分の親のせいだって責めても嫌だし」
「…あー」
センセーは本当に都合がいい。
そんで、計算高いんだから。
「お前、センセーなんだろ?コイツの事好きなら許嫁とかどうでもいいじゃんか」
虎安クンが言うと、
「…それじゃ駄目なんだよ」
センセーは苦笑した。
「お前には分からないかも知れないけどな。従わなきゃならない時は、それに従うだけだ」
「お前…いつもの考え方とちげぇだろ!!!!
いつもいつも、人より違った考え持ってて。
僕はいつも憧れていたんだ」
「…いつも、か。いつもなんて、それがいつまでも続くわけがないだろ」
「…お前なんか嫌いだ。善人ぶって」
「あぁ。俺も嫌いだ。親の望んでいない行動ばかりするお前がな」
虎安の表情は泣き出しそうだった。
そしてその場を離れてしまった。
あたしはほっとけなくてついていった。